ジャーナリングや日記に興味がある、やってみたいなと思う方の中には、「文章を書くことが苦手」「抵抗ある」と足踏みしている方もいらっしゃるかと思います。
私も最初は本当に文章を書くことに抵抗があって、1行書くのも精一杯だったことがあるんですが、文章を書くことに慣れるために試行錯誤して、今では毎朝10分間ジャーナリングしたり、こうやってブログで記事を書くことができるようになりました。
その中でも特に「1日1行、おもしろかったこと、楽しかったことなどを記録する」というのが気楽に続けられて、「書くこと」に慣れるための練習に最適だと思いました。
「文章を書くこと」に苦手意識がる方でも、「書くこと」に慣れるための最初の一歩として本当におすすめです。
当記事では、やり方やおすすめポイントなどを紹介していきたいと思います。
やり方
おもしろかった出来事、印象に残った誰かのセリフ、食べたお菓子が美味しかったという感想でも、ポジティブなことであればなんでも記録します。
文章でも、単語になってしまっても、2行以上書いても構いません。
その時に思ったこと、感じたことを書いてもいいし、ただ単純にその出来事をメモするだけでも大丈夫です。
<記録例>
・ドライいちじくとコーヒーの組み合わせ
・強風に耐えるワンコめっちゃかわいかった
・おしゃれなランチプレート
・トイレットペーパーの置き方が芸術的だった
・冷凍肉まんを蒸し器で蒸す!もちもち!
・○○さん「任せて!…ところでコレどうやって開けるの?」
バレットジャーナルのマンスリーログに記録する
バレットジャーナルに取り組まれている方は、マンスリーログやデイリーログなどをほぼ毎日開くかと思いますので、そこに記録していくのも1つの方法かなと思います。
私の場合はマンスリーログのカレンダーに「おもしろかったこと」「楽しかったこと」等を1日1行記録していきます。
専用ノートを作って記録する
ノートを1冊用意して、そのノートに記録する方法もあります。
書き溜めていけば、過去の楽しかった思い出だけが書かれた日記帳になるので、後で見返すときに楽しい気持ちになれておすすめです。
スマホのメモ機能を活用する、専用のSNSアカウントを作る
例えば「出先でノートを持っていない、けどおもしろいことがあったから記録したい」という時は、スマホのメモ機能やSNSを活用するという方法もあります。
SNSの場合、アカウントに鍵をかければ誰かに見られることはないので、気兼ねなく記録することができます。
私もノートが手元にないときはスマホでメモを取るようにしています。
もちろん、生活スタイルによってはノートよりスマホやパソコンを活用したほうが継続できるというケースもあると思います。
その場合はスマホ、パソコンを活用されても全く問題ないと思います。
おすすめポイント
ポジティブな体験だけを書くから気が楽
ジャーナリングとは、「内容を問わず頭に浮かんだ思いや考えをそのまま紙に書き綴る」ことです。
何を書いても良い自由な状態、つまり文章書く上での「テーマ」がない状態なので、慣れないうちは「何を書けばいいんだ…?」と悩んでしまい、頭に浮かんが思いや考えを言語化して書くということが難しいと思います。
逆に、「おもしろかったこと、楽しかったことを記録する」というのは、「自分が「おもしろい」「楽しい」と感じた出来事」というのがテーマになります。
テーマがないジャーナリングよりも考える範囲が狭く、脳が書くことを考えやすくなります。
また、そもそも頭の中で浮かんだ思考を言語化するのではなく、実際に見た、聞いた、体験した内容をそのまま記録するだけなので、ジャーナリングよりハードルが低く、まさに「書くこと」に慣れる練習として最適だと思います。
また、「おもしろい」「楽しい」というポジティブなことを記録するものなので、ネガティブなことを書くよりも、心理的に書き出すことへの抵抗感は少ないかなと思います。
書いて楽しい、読み返して楽しい
おもしろい、楽しい出来事は体験するだけでなく、書いて記録することで、その記憶がより脳に強く残ると言われています。
また、記録をはじめて1か月くらいたった後に、今まで書いてきたものを読み返してみると、「そういえばこんな楽しいことあったなぁ!」と楽しかった出来事を思い出して、再度楽しい気持ちを味わうことができます。
それと同時に、1日1行でも記録していると、1カ月で約30個のおもしろい、楽しい出来事があったことになるので「今月意外と楽しいことあったんやなぁ」と思えます。
おもしろい、楽しい出来事は意外とすぐ忘れてしまうものなんだと本当に思い知らされました。
だからこそ、記録を時々見返しては楽しかった出来事を思い出すことができるので、「書くこと」に慣れている方にもぜひやってみていただきたいなと思っています。
続けるコツ
「誰にも見せない」と決める
書くことに抵抗がある理由のひとつに、「無意識下で誰に見せても大丈夫な文章を書こうと思ってしまっている」というのがあると思います。
私も当初は「本当はこう思っているけど、文章にするのはちょっと恥ずかしいな…」という気持ちが出て、なかなか文章が書けないことがありました。
なので、「このノートは自分以外の誰にも見せない」と決めて取り組むことをおすすめします。
そうすれば何をどんな表現で書いたって、誰にも見られることはないので大丈夫です。
他人の目を気にすることなく、感じたことを素直に書けるようになると、少しずつ「書くこと」に対する抵抗が減っていくと思います。
また、「書くこと」に慣れることが目的なので、ひとまずは文法や誤字脱字を怖がらず、めちゃくちゃになってしまってもいいので、「とにかく書けたらOK」くらいの気軽さで取り組めたらいいと思います。
私も過去の記録を見返してみて「コレどういうこと?」と思う文章がたまにあります。
記録するタイミングは自由
記録するタイミングについては、自分のやりやすいタイミングでいいと思います。
私の場合は「おもしろい」「楽しい」と感じたことがあれば、できる範囲でその都度記録するようにしています。
特に些細な内容の場合、その場で記録しておかないと、後になってその出来事が起こったことすら思い出せないことがあるからです。
以前は寝る前に、その日のおもしろかったこと、楽しかったことをまとめて記録していたのですが、「YouTubeで見つけた動画のこのシーン、このセリフがおもしろかった」などという些細な内容の場合、夜までに忘れてしまい、寝る前に思い出せなくて記録できないことが時々ありました。
なので最近は、その場ですぐ記録できるようであれば記録しておき、寝る前にまとめてその日の楽しかったことをまとめて記録する際に、日中に記録したメモも参照しています。
毎日書けなくてもいい
1日1行とは言ってますが、書けなかった日があったって大丈夫です。
忙しくてどうしても時間が取れないこともあるかと思いますし、本当に疲れてペンを手に取ることすら億劫になってしまう日はあると思います。
書けない日があっても、また再開すれば大丈夫です。
私も1~2週間ぽっかり空いてまた書き始めるときなんて平気であります。
穴が開いてもいいから「続ける」というのが大事だと思います。
慣れたら少しずついろいろ書いてみる
慣れてきたら、2~3行書いてみる、楽しいことだけじゃなくても感じたことを素直に書いてみるなど、少しずつ「書くこと」へのハードルを上げていくことができると思います。
この記事が、あなたの「書くこと」に慣れていくための第一歩となれたなら幸いです。
>筆者が文章を書くことに慣れるまでの変遷(例文付き)はこちら
参考文献など
樺沢紫苑(2022)「精神科医が教える 毎日を楽しめる人の考え方」きずな出版
安田修(2022)「自分を変えるノート術」明日香出版社